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整形疾患症例

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

高齢者に多い腰の病気です。椎間板・椎間関節・黄色靭帯などの老化によって神経の通り道(脊柱管)が細くなり、さまざまな症状が出現します。腰痛・臀部痛・下肢の痛みやしびれ・歩行距離が短くなる(間欠跛行)、さらに悪化すると下肢の麻痺や尿漏れ(排尿障害)などが出現します。症状が重症化してから手術しても後遺症が残ってしまう可能性がありますので、適切なタイミングでの治療が必要です。同じような症状を呈する他の疾患もありますので、気になる症状がある場合は早めに当院を受診され、適切な診断を受けてください。

​保存治療

症状が軽い場合には手術以外の治療が有効です。痛みやしびれに対するさまざまな内服薬があります。慢性的な痛みに対する慢性疼痛治療薬や軽い麻薬などを用いる治療もあります。間欠跛行に対する血流改善治療薬もあります。正確な診断を行うことで、適切な薬を選択することができます。それ以外にも腰部コルセットなどによる治療、温熱療法などのいわゆるリハビリ治療、患部に直接的に薬を注入する神経ブロックなどの治療を状態に応じて行います。

手術治療

保存療法が無効あるいはすでに重篤な症状を呈している場合には手術治療をお勧めいたします。手術治療は神経の圧迫を解除する治療です。病態によって内視鏡を用いた神経除圧術、顕微鏡を用いた神経除圧術、金属製内固定材を用いた神経除圧固定術などが行われます。ご高齢の患者様が多い疾患ですので、実際の手術は病態のみならず患者様の年齢・合併症・生活様式などに応じた治療法を選択いたします。

 

手術侵襲と入院期間:1ヶ所の場合の手術時間は30〜60分です。出血量は100cc以下です。翌日から歩行が可能となり、入院期間は3日から2週間程度です。

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